日本脊髄障害医学会が行った2018年の全国調査によると、外傷性脊髄損傷の100万人当たりの発生率は49人で、1990年代初めの調査結果と比して発生率は2割ほど増加し、年間約6000人強が新たに受傷すると推定されます。
調査は全国の3371の二次・三次救急医療施設に調査票を配布し、2018年1年間で行った外傷性脊髄損傷の急性期入院治療について質問し、有効回答率は74.4%でした。平均年齢の高齢化や、受傷原因の最多が交通事故から平地転倒となっているなど、日本社会の急速な高齢化の影響が指摘されています。
全国の労災病院とその他の医療機関による全国脊髄損傷データベースでは、1997年度から2019年度までで5619例のデータが登録されており、年齢や性別、損傷レベルや受傷原因の割合のほか、褥瘡の発生率などについて知ることができます。
参考文献